2006年6月23日更新

ストーマケアのFAQ
(Frequently Asked Questions:よくある質問)

(泌尿器系ストーマ(ウロストミー)対象)

筆者の体験から主治医およびストーマ外来の看護師への質問、社団法人日本オストミー協会(神奈川支部)開催のセミナーでの質問、ストマー用装具メーカーおよび販売店への質問を基に判りやすく編集しました。

1.ストーマ用品および装具の使い方
1) ワンピース装具とツーピース装具は、どちらが便利ですか。
私はツーピースタイプを採用しています。理由は、次のとおりです。
パウチの向きを自由に変えられるために、就寝時に蓄尿バップを接続する場合にチューブがねじれない。
入浴時にパウチをはずし、入浴用ミニキャップに取り替えることができ、入浴後のストーマの状態を観察できます。
また、尿漏れ対策として、入浴用ミニキャップに変更後、パウチ内に付着した面板の溶けたカスを必ず拭き取り、いつも装具の管理ができます。
現在は、新製品アシュラロックパウチU・Fit(ユリナ)およびアシュラセルフプレートクリアを使用して溶けカスは、無くなったが、必ず、外して中をウエットティッシュで清掃している。
2) 面板は、開口部がプレカットかフリーサイズかどちらが便利ですか。
ストーマのサイズを測り、ストーマより2mm程度隙間の大きいサイズのものがあれば、プレカットのものの方が便利ですが、ストーマが楕円形だったり、大きさが変わるようであれば、フリーサイズでその都度カットした方が皮膚が尿に曝される部分が少なくなります。
3) ストーマの寸法と面板のカットする大きさの基準は。
いつも自分のストーマの大きさを計っておく必要があります。
通常は、皮膚とストーマの境目に合わせて面板をカットすることが理想のようです。
但し、ストーマが約15mm程度の高さを持っていることが条件です。
ストーマ口が皮膚面と同じ高さやあまり高くないストーマの場合は、ぴったりした寸法で貼り合わせると日が経つとストーマの一部が面板の下へもぐってしまい、面板の横から尿漏れの原因となります。
そのようなストーマの保持者は、周囲を3mm程度空けてカットするか、凸面構造の面板を使用することをお薦めします。
但し、尿を吸収し膨張するタイプの面板を使用するときは、やや大きめにカットすることをお薦めします。長い間使用しているとストーマの端を覆ってしまうことがあり、尿漏れの原因となります。
4) ストーマの周囲が白っぽくふやけてきたと思うと一部黒いところも出てきました。ストーマの縁がフランジぎりぎりだったので壊死でもしていないかと思ったりしています。フランジの穴を大きくしてもいいのでしょうか。
私の場合は、ストーマの高さが5mm程度のために、フランジをギリギリにカットして使用すると利用中にずれて、ストーマがフランジの下にもぐってしまい、尿漏れの原因となってしまいました。
したがって、ストーマの直径に対して約5mm大きくカットしました。
当初は、ストーマの周囲が尿にさらされるので、毎日、入浴後、パウダーで埋めていましたが、すぐに尿で洗い流されてしまいました。また、フランジも尿で溶けるタイプを採用していたので、日が経つごとに、フランジのカット面が大きくなり、ストーマ周囲の皮膚が現れてきてしまいました。
確かにストーマ周囲の皮膚は、白くふやけたようになります。ストーマで貼り付けた下の部分は、周りの皮膚と比べて黒っぽくなります。
結論を申し上げますと、皮膚が尿にさらされても特に問題を生じることは無いと思いますが、問題は、かゆみを生じたときが問題となります。
私は、少なくとも3日〜4日毎にフランジを取り替え、フランジをはずした部分を弱酸性の石鹸で丁寧に洗い、お湯のシャワーでマッサージをして皮膚のケアをしています。
皮膚の状態が悪いようであれば、一度、手術をされた病院か併設されたストーマ外来に相談されたらいかがでしょうか。
5) 装具の取替えは、一日の内、何時がいいですか。
専門書には、朝食前がよいと書いてありますが、私のように毎日勤めている人には忙しくて朝の貼り変えは、難しいと思います。
私は、就寝前の入浴時に面板・パウチの交換をするように決めています。
尿の量は、いつも垂れ流しになっているので、時間は、関係ないと思います。一日の生活のサイクルで都合のよい時間を選ぶとよいでしょう。
6) 面板は、何日ぐらい持たすことができますか。
面板の貼り方によりますが、私の場合は、最大で5日は、もちます。
貼り変えの時、面板の粘着面を観察してください。円状に白く溶けて、約10mm程度の幅が限度です。
ストーマケアの看護婦さんに聞きましたが、長持ちの状況と皮膚の状況の兼ね合いが大事のようです。
長くもたせると皮膚が痒くなってくるので、その時は、早めに交換した方がよいと思います。
また、運動等を行った後、当然全身に汗をかきますので、やはりその時も、皮膚の状況をみて、痒みを感じたときは、交換した方かよいでしょう。
現在では、3日と4日の周期で交換しています。
なお、尿を吸収し膨張するタイプの面板を使用するときは、長い間使用しているとストーマの端を覆ってしまうことがあり、尿漏れの原因となりますので、面板の溶け具合を観察しながら交換日の日数を決めてください。
使用例を参照ください。
7) 運動等で激しく身体を動かす時の補助装具は、何を使いますか。
現在、私は、競技ダンス(モダン・ラテン共)を行っており、月一回のペースで競技会に参加しています。
また、週二回、自主練習と教室での指導を受けており、下着がびっしょりになるほど汗をかきます。動きもストーマのことを意識せず、時には激しい運動をしています。
これを支えてくれているのは、チューブ状の腹巻面板専用ベルトです。運動で、尿漏れを起したことは、ありません。
但し、汗で皮膚が痒くなってきますので、その時は、3日で面板を交換して、皮膚のケアをしています。
最近の専用ベルトの利用状況を分析しますと、ストーマ周囲にシワを作るような姿勢(極端に前カガミ)をしなければ、専用ベルトの着用は、必要ないような気がします。これも個々人によって、状況が異なりますので、まずは、専用ベルトを外して2〜3日行動してみて、問題なければ、思いきって専用ベルトを外しましょう。
8) 夏季は、チューブ状の腹巻と面板専用ベルトを装着していると、汗をかき、装着がうっとうしくなります。良い解決策は?
面板専用ベルトの周りを覆うような綿製の筒を作りベルトに被せます。綿の筒を巻いたベルトを直接、装着しても、ベルトが皮膚に直接当たらないために、皮膚を保護すると同時に、その綿が汗を吸い取ってくれるために、快適な夏を過ごすことができます。
9) パウチの内側に面板の溶けたカスが付着して、尿の流れを遮ってしまい、尿漏れの原因となっています。対策方法は、ありますか。
私は、毎日夜、入浴時にミニパウチに交換して入浴します。その時、本来のパウチを外す時、白いカスがパウチの内面に付着しています。
交換した時に、パウチ内面に付着した白いカスをウエットティッシュで、拭い去ります。
なお、溶けた白いカスは、ペーストと反応して、固まり糊状になって、尿の通り道をふさいでしまうことがあります。
ペーストを使用しない場合は、白いカスは、パウチにあまり付着せず、簡単に取れます。
筆者は、面板が溶けるタイプではなく尿を吸収して膨張するタイプに変更をしました。したがって、パウチの裏側に溶けカスが貼りつくことがなくなり、尿漏れの心配はなくなりましたが、新たにカット面の大きさを調節しないとストーマに覆い被さり尿漏れの原因となりますので注意が必要です。
10) 面板の裏にいつもペーストを塗って、貼り付けていましたが、ペーストは、塗る必要がありますか。
筆者も入院中は、必ずペーストを面板のカット面内側の周囲に塗るように指導されましたが、ストーマ周囲の皮膚の状態が比較的平坦の人は、思い切ってペーストを塗らずに直接面板を取り付けて見てください。日常活動に問題がなければ、ペーストは、必要ないかと思われます。
筆者も退院後、約6ヶ月指示のとおりペーストを使用していましたが、今は使用していません。メーカーへ確認したところ、ペーストは、糊ではなく、あくまで皮膚の保護と凹面の修正用として使用するもののようです。
11) ストーマ用品の手入れは、どのようにしたらよいでしょうか。
毎日利用しているパウチと面板は、ある日数の利用で使い捨てとなりますが、次に示すストーマ用品は、一回毎に使い捨てをしていたら、経済的にも大きな負担となりますので、使用後の手入れをキチンと行えば長く利用することができます。

夜間用蓄尿袋:毎朝起床後、風呂場にて水道水にて管の中に水を通して、一旦、袋に水を溜めて排水することを数回繰り返し内部を洗浄します。
また、夏場は、夜間用蓄尿袋を長い時期使用していると「臭い」が生じてきます。この場合は、約2週間毎に、台所の漂白・除菌・除臭用のキッチンハイタ(花王)等を利用すると清潔になります。
なお、漂白剤を使用後の製品の品質については、メーカーに問い合わせるか、自分自身でテストを行いご確認ください・・・当方が利用中の夜間用蓄尿袋では、現在のところ、不具合を生じておりませんが、臭いが気に出したら交換された方がよいかと思われます。
【腎ろう用蓄尿袋の手入れ】
腎ろうの場合の外部蓄尿袋(夜間用バッグ・レッグバッグ)等のお手入れおよび交換時期
腎ろう用の外部蓄尿袋については、筆者が利用している補装具は「腎ろう」欄を参照してください。
回腸導管にて、夜間用蓄尿袋をしていた頃は、比較的長い期間利用してきました(メーカー指導では、出来だけ頻繁に交換のこととなっていますが、使用者の判断で、対応してください)。
しかしながら、腎ろうの場合は、感染症を注意する必要があります。
したがって、目安として、夜間用蓄尿袋の管が白く濁ってきたら取り替えるべきかと思います。白く濁るのは、尿の中のアンモニアや腎臓内の老廃物である浮遊物が付着して白く濁ってきます。
また、夜間用蓄尿袋を含めて、毎日、使用後は、水道水で洗浄しています。
水道水は塩素を含んでいますので、それだけで簡単な殺菌になると思います。
大変でしょうが、毎日、水道水で洗うことは、衛生的な状態を保ち感染症を防ぐ意味もあります。
12) ストーマ装具が不良品と気がついたら、どうしたらよろしいでしょうか。
当然、ストーマ装具着用後に気がつくことがほとんどですので、すぐに取り外して、パウチは、簡単に水洗いをして、販売店へ返品をしてください。
これは、メーカーへの改善要求に必要なので、是非、実行してください。
その時に、装具が収納されていた箱も一緒に返品してください。製造上の履歴が記載されているため、メーカー側での確認がスムースへできるからです。


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